今の部屋に引っ越す前、私は数ヶ月間に渡ってインテリア動画を観漁っていました。
理由はとても単純で、損をしたくなかったからです。
それまで寮や家具付きの部屋にしか住んでこなかった私にとって、家具家電の購入は未知の世界。
そんな知識も経験もないまま決して安くない家具を購入し、後悔するのだけは嫌だったのです。
おしゃれなインテリアに憧れたわけでもなく、便利な家電が欲しかったわけでもなく、ただ失敗したくなかった。
推し活や趣味などの自分が興味のあること以外での出費を、1円でも減らしたかった。
こんなにネガティブな感情で観ている視聴者なんて他にいないのではないかと思うほど暗い気持ちで、必死に情報を集めていました。
ですが、あるとき私は数年ぶりに自分のなかに知識欲というものを感じたのです。
インテリアの法則やタブー、インテリアの歴史、国や文化によるインテリア、そして実際に暮らすということ──
広く浅くではあるけれど、生活に繋がる知識は面白い。
自分が作るわけではなくても、写真を見たり、カフェに入ったときに、インテリアによる効果や作った人の目的を感じられると楽しい。
竪穴式住居から韓国インテリアまで、面白おかしく解説してくれるYouTuberさんたちには感謝しかありません。
そんなわけで、私は人生で初めてIKEAに足を運び、そこで休日を過ごす楽しさを知ることになるのです。
そして、家具やインテリア用品を見て回ったり、リサイクルショップで掘り出し物を探すという新たな趣味を獲得したのでした。
そんな折、仕事帰りに向かったリサイクルショップでとんでもないものを見つけたのです。
それがタイトルにもある“Orland-big(オーランド ビッグ)”。
木漏れ日をイメージした、ディクラッセのペンダントランプです。
定価は、35,200円。
当時まだ資産形成も始めておらず、全財産200万円くらいだと思っていた私には到底手の出ない代物でした。
しかしリサイクルショップでは、5990円で売られていたのです。
ひと目見ただけでブランド照明とわかる出で立ちをしているにも関わらず、興奮しているのは私だけの様子。
一般人に広く知られていないブランド照明は、IKEAやニトリに比べて安値をつけられがちというのは本当だったのです。
それでも私は一度持ち帰り、検討しました。
影をデザインするタイプの照明が生活に与える影響について、いくら学んでいたとは言え、経験不足に関しては前述の通り。
また、ベッドやテーブルとは違い、ブランド照明はなくても生活が成り立つものです。
掘り出し物の発見で舞い上がっているだけではないか、とも思いました。
しかし翌日、翌々日と私の頭の中は“Orland-big”で埋め尽くされていきました。
『他の人が買ってしまったかも知れない』
『同じような照明は二度と入荷しないかも知れない』
寝ても醒めてもそんなことを考え、仕事も手につかない有様。
『ここまで悩むのであれば購入しよう』
『もし失敗しても、それはそれで経験として受け入れよう』
そこまで考えて、ようやく購入に至ったのでした。
結果は大成功でした。
間違いなく、今のところ人生のベストバイです。
引っ越し前後の片づけや家具家電の購入でしんどいときも、照明をつけて床に寝転ぶだけでモチベーションが復活。
仕事のために目を覚ました朝だって、自然光に照らされる“Orland-big”を見上げると満ち足りた気持ちになります。
夕方までゴロゴロしてしまった休日も、照明をつけると「やっぱいいなぁ……」と口をつき、ジムや図書館に行く気になるのです。
スイッチひとつ、見上げるだけでも心を癒すなんて、コスパ良すぎでは。
勉強して良かった、決断して良かったと、日々噛み締めています。

📷️Orland-bigの画像
【ディクラッセ公式ページ】


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