~細い長屋の逃走劇と、目覚めとともに消える映像の記憶~
【異国の長屋】
航空機関と汽車を乗り継いで、知らない土地に連れてこられた。
駅を出て長屋のような細長い商店街のようなところを歩く。
すぐ後ろにいた誰かが捕まる音が聞こえて、私は身をひそめた。
真ん中が座席のある飲食店で、両脇が露店と人が歩いているエリア。
それぞれ横幅は1メートルほどでかなり狭い。
地下もあるが、地下は娼婦やその類の人だけが歩く道だと言われる。
見たところ両脇の道にも別の身分の人が多いようだったので、私は飲食店の中を歩くことにした。
飲食店に入っても、追いかけてきたおじさんの声が聞こえる。
捕まったら何をさせられるかわからない。
飲食店の店内は座布団と非常に低いテーブルが並んでいるだけだった。
厨房は、どう考えても“両脇”の位置にある。
繰り返しとなるが店の幅は1メートルほどなので、私はテーブルの上を歩いて逃げる。
店主の女性が声をかけてきて、私は客として返事をするが、脇目も振らずに進んだ。
ひとつの長屋を抜けると一旦外に出ることになる。
電車の連結部分のような印象の場所だ。
そこは真冬のように寒く、4つの短いベンチにそれぞれ浮浪者のおっさんが座っている。
私はその脇を抜けて、次の長屋に入った。
そこでも最初の長屋と同じようなことを繰り返し、ようやく抜けた先で私は誰かに手を引かれた。
連れてこられたのは大きな建物で、その一室に通された。
そこは(現実世界で)今住んでいる部屋と同じ内装で、トイレや風呂場のある位置にはガラス張りの中庭のようなところがある。
中庭と言っても天井はあるので、温室と呼んだほうが近いかも知れない。
そこまでが、この部屋の専有部分だ。
中庭の左手は別の人の部屋になっていて、親子が住んでいる。
子供が5人ほどいて、感じが良くない。
黒い網戸を子供がふざけて引きちぎり、中庭に入ってくるのだ。
私は子供に対して、入ってはいけないよと声をかけたが伝わらない。
車に乗って、住宅街を見て回る。
サイレンの音が聞こえて、私が「近いな」と言い、誰かが「そんなことないよ」と否定する。
その直後、目の前を消防車が通った。
止まった先を見ると、黒い煙がもくもくと空に昇っていた。
天気は曇り。
部屋に戻ると、仲間の男性が私に気をつけるよう忠告した。
女性が連れ去られたら何をされるかわからないだろうとのこと。
心配しているようで、どこか他人事だと感じる。
この人はきっと敵ではないけれど、私を裏切るのだと感じた。
また、別のとても立場の危うい男性が私の履き古した白いスニーカーを欲しいと言った。
私は別にいらなかったので、欲しいならあげると伝えた。
女性もいて、何か関わりがあったはずだけれど忘れてしまった。
その夜、部屋の窓の方から音がした。
つかまえに来たのだ。
中庭には、仲間だった男性がいた。
私は刺激しないように部屋に戻り、窓から聞こえるおじさんの声と影から逃げるように、履き慣れた白いスニーカー(あげたものが戻ってきていた)を履いた。
それから玄関にある上着からコートを掴んで羽織り、そのあたりの布に手を突っ込んで財布をつかむとポケットにしまい、部屋を出た。
絶対に捕まってはいけないと念じながら、ここに連れてこられたときのように、長屋の真ん中にある1メートルほどの幅の飲食店の机の上を歩く。
うまく歩けなくて、それでもなんとか歩いて長屋を2つ抜けた。
そして、その先の駅の券売機まで行くが、自分が日本円しかもっていないことに気づいた。
ここで日本円を使えば外国人がいると話が広まって、またすぐに捕まってしまう。
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目を覚ました時にこれだけの長文を覚えてるの、すごくないですか?
夢を書き出すとき、私は二次創作の小説を書くときのように記憶に残っている映像をそのまま書き写しています。
二次創作と違うのは、その映像が真夏のソフトクリームより速く溶けてしまうことです。
余程印象に残っている夢や一度書き出した夢以外は、意識がはっきりしたときには大部分が掠れてしまっています。
今回の夢も、こうして読み返すまで“おじさん”と“店員”以外の登場人物に関する映像は忘れていました。
反対に長屋については、その存在がかなり異様だったので『あの夢を記事にするのはいつになるかな』と考えるくらいには明確に覚えていたんですけどね。
内容については、長くなったので次回語らせていただきます。
予想外に重たい内容となってしまったので、夢の内容だけでお腹いっぱいという方は読み飛ばしてもらえると幸いです。


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